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絆コーポレーション

ローカルM&Aマガジン

妥協することなし! 大満足のM&Aを実現した体験談

[著]:小川 潤也

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兄弟で築き上げた総合土木会社を経営する渋谷さん。

後継者が育たずM&Aを検討したところ、なんとトントン拍子で買い手が見つかったとのこと。

そんな渋谷さんにM&A成功の秘訣を聞いてみました。

M&Aに至った理由は?

――今回、M&Aに至った理由をお聞かせください。

後継者がおらず、誰も育たない、会社を任せられる器がいないという状況が続いたからですね。

もともと10歳上の兄が土木関係の建設会社を立ち上げて、年だからということで2番目の兄が引き継いだんですが、その兄もやめたので自分が社長になりました。

幸い事業は順調でしたが、後継者問題が起こって廃業するか否かを真剣に検討しはじめました。

しかし、従業員も5人いたので会社を潰すわけにはいかないと思い、M&Aを考えはじめたんです。

――中小企業の後継者不足は、全国的な課題となっていますね。

もちろん技術的知識の面で難しい部分もありますが、理由の大半は年齢のせいですね。

私もM&Aを考えはじめた時点ですでに69歳、従業員も高齢化が進み、先のことを考えると引き継ぐという選択肢はありませんでした。

M&Aを決意した後のプロセスは?

――絆コーポレーションさんにM&Aを相談されたきっかけは?

銀行に紹介してもらったんです。

銀行からは「M&Aを実現させるには3年は見ておかなければならない」と言われていてそれなりの覚悟をしていたのですが、絆コーポレーションさんにお願いしてからたった1年ほどで決まってびっくりしましたよ。

絆コーポレーションさんは私の譲れない条件をちゃんと汲み取ってくれて、妥協することなく買い手を見つけてくれたのは嬉しかったですね。

――どのような条件を提示していたのですか?

金額にはもちろんこだわりましたが、今いる従業員を全員そのまま働かせつづけることが絶対条件でした。

正直、「無理に売らなくてもよい」とさえ考えていたのですが、とてもスムーズに買い手が見つかったので、とても満足しています。

M&A成功の要因は?

――M&A成功の要因は何だと思いますか?

自分が納得する条件で買ってくれる相手を探すことと、もうひとつはとにかく妥協しないことですね。

買い手候補は何社か集まっていたのですが、最終的に決まったのは、地元の人なら誰でも知っているような超大手企業でした。

条件面で妥協することなく、兄弟とも揉めることなく納得して売却を決めました。

――渋谷さんのこれまでの経営実績が認められたのですね。

そうですね。なにより、条件どおり従業員が継続して働けることが嬉しかったです。

大手企業なので、従業員の今後の生活も保障されると思うと安心できました。

これからのビジョンは?

――今後、渋谷さんはどのように過ごされるのですか?

まず、引き継ぎが完了するまで手伝わなければなりません。最低3年とは言われていましたが、1年ほどで完了できるよう計画しています。

――今回のM&Aで、特に印象的だった部分はありますか?

M&A後の従業員の手取りがいくらになるかなども数字で見せてくれたのがありがたかったですね。おかげさまで従業員には、「M&Aしても安心して働けるぞ」と胸を張って言うことができました。

――条件にこだわりながらも、納得のいくM&Aを実現された渋谷さん。

インタビューのお言葉一つひとつがバイタリティに溢れており、引き継ぎでも頼られている姿が目に浮かびます。

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著者

小川 潤也

株式会社絆コーポレーション
代表取締役

1975年新潟県新潟市(旧巻町)生まれ。株式会社絆コーポレーション代表取締役社長。大学卒業後、株式会社富士銀行(現・みずほ銀行)入行。法人担当として融資、事業再生、M&Aなどの総合金融サービスを手がける。2004年、医療介護の人材サービスを手がける株式会社ケアスタッフの代表取締役に就任。また銀行勤務時代に培った新規取引先の開拓やM&Aでの経験を生かし、地方都市の後継者不在、事業承継ニーズに応えるべく、株式会社絆コーポレーションを設立。M&Aアドバイザリー事業、スペシャリストの人材紹介事業を展開。著書に『継がない子、残したい親のM&A戦略』(幻冬舎)がある。
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