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コロナ禍の事業承継! 厳しい実態と進め方のポイントを解説

2021.05.04
[著]:小川 潤也
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新型コロナウイルス感染症の勢いはとどまるところを知らず、中小企業にとっては非常に厳しい経営環境が続いています。

政府の集中的な資金繰り支援によって、2020年の倒産件数は前年より少なくなりましたが、支援策がなくなったあとの経営再建の見通しが立っていない企業も多いことでしょう。

こうした苦境のなかで、予定していた事業承継を先送りにしようと考える経営者も多いのですが、実はこの状況を事業承継のチャンスと捉えることもできるのです。

コロナ禍における事業承継の実情と、承継を成功させるポイントを説明しましょう。

コロナ禍における事業承継の厳しさ

事業承継を控えた会社は、新型コロナウイルスでどのような影響を受けたのか。具体的に見てみましょう。

参考:中小企業経営者アンケート 大同生命サーベイ 2020年9月度調査

事業承継控えの傾向

大同生命が中小企業経営者を対象に行なったアンケートでは、2019年1月時点で、73%の経営者が「事業承継したい」と回答しました。

しかし2020年1月の調査では、同回答は58%と、コロナが本格化して15ポイントも減少。さらに16%の経営者が、「新型コロナウイルスの感染拡大で事業承継の考え方や方向性に対して、心境に変化があった」と回答しています。

いったい、どのように心境が変化したのか。最も多かった回答は、「事業承継の時期を延期したい(32%)」です。なかには、「廃業に転換したい(8%)」と答えた経営者も見られました。

なぜ、事業承継の意欲が後退しているのか

事業承継は、ただでさえ企業経営におけるターニングポイントです。

承継をきっかけに大きく発展する会社もあれば、衰退の引き金となってしまうケースも多くあります。

コロナ禍で経営が悪化し、先行きがまったく見えない昨今、このタイミングで事業承継に踏み切ろうという経営者が減るのは無理もありません。

なかには、「とりあえず承継時期を見直そう」と考える経営者もいますが、そのまま廃業に移行する人も少なからずいるでしょう。

一方、コロナによって事業承継の前倒しを決めた企業も、わずかながら存在します。

これは、「コロナ禍で自社株の評価額が安くなっているタイミングで株式を受け渡したい」という考えに起因します。

コロナ禍は事業承継のチャンス?

新型コロナウイルスは、中小企業に厳しい状況をもたらしましたが、事業承継のチャンスとして捉えることもできるのです。

具体的な理由としては、次の3つがあります。

理由①国がバックアップしている

中小企業庁は、令和3年度予算概算要求において、事業承継支援策をさらに強化しています。

第三者承継支援を行なう事業引継ぎ支援センターに親族内承継支援を行なう事業承継ネットワークを統合する、事業承継補助金(経営者交代型)を支給するなど、さまざまな施策を打ち出しているのです。

くわえて、『事業承継時に焦点を当てた「経営者保証に関するガイドライン」の特則』に沿って、事業承継時に前経営者と後継者から経営者保証を二重徴収することが禁じられました。

承継の大きなハードルだった経営者保証の借り入れの引き継ぎが、経営者にとって有利な制度に改正されたのです。

理由②金融機関の支援を得やすい

コロナ禍において、国は金融機関に対し、中小企業の資金繰り支援を強力にプッシュしています。

破たんを防止する「守りの資金調達」だけでなく、事業拡大に向けた「投資のための資金調達」の場合も、金融機関からのバックアップが得やすくなっているのです。

この好機を生かし、承継を機に資金調達して事業を転換できる可能性も大いにあります。

理由③承継の受け皿が拡大している

2021年2月1日付の日本経済新聞の記事では、「転売しないファンド」が増えていることが報じられています。

通常は、ファンドが株式を買い取ると、企業価値の向上後に転売するものですが、最近は業績向上後も株式を持ち続けるファンドが多いようです。

ファンドに対するM&Aは、「ハゲタカに売る」といったような、否定的なイメージで捉える経営者も多いかもしれません。

しかし、転売しないファンドであれば、事業承継の受け皿に充分なりえるのです。

まとめ

コロナ禍において事業承継を成功させるには、国が実施する制度をフル活用するのが最大のポイントです。

うまくいけば、事業承継によって会社を発展させる大きなきっかけになるかもしれません。

様子見に徹して業績が悪化すれば、事業承継はますます困難になります。

厳しい状況だからこそ思い切って決断するのも、有効な選択肢の一つなのです。

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小川 潤也

株式会社絆コーポレーション
代表取締役

1975年新潟県新潟市(旧巻町)生まれ。株式会社絆コーポレーション代表取締役社長。大学卒業後、株式会社富士銀行(現・みずほ銀行)入行。法人担当として融資、事業再生、M&Aなどの総合金融サービスを手がける。2004年、医療介護の人材サービスを手がける株式会社ケアスタッフの代表取締役に就任。また銀行勤務時代に培った新規取引先の開拓やM&Aでの経験を生かし、地方都市の後継者不在、事業承継ニーズに応えるべく、株式会社絆コーポレーションを設立。M&Aアドバイザリー事業、スペシャリストの人材紹介事業を展開。著書に『継がない子、残したい親のM&A戦略』(幻冬舎)がある。

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