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【6月最新版】新型コロナウイルスから見るM&A市場の今後

2020.06.30
[著]:小川 潤也
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世界における新型コロナウイルスの感染者数は803万人を超え、死者は43.6万人を突破しました(米ジョンズ・ホプキンス大学まとめ、2020年6月16日午後4時時点)。

日本での緊急事態宣言は首都圏もようやく段階的に解除されていますが、世界に目を向ければブラジルやメキシコで死者数が激増するなど、終息には程遠いのが現実です。

最新の情勢をもとに、新型コロナウイルスがM&A市場に与える影響を見ていきましょう。

飲食、観光、メーカーに大ダメージ

周知のとおり、新型コロナウイルスによる外出自粛要請、移動制限で飲食業と観光関連業が最も大きな影響を受けています。街中からは外国人の姿が消え、インバウンドをメインターゲットにしていた事業者のダメージはより深刻です。

また、サプライヤーを海外に頼っていた製造業各社も事業が機能不全に陥っており、生産拠点の再開のメドが立っていないところも多くあります。

帝国データバンクによる6月1日のデータでは、新型コロナウイルス関連の倒産は全国で202件。業種別の最多は「ホテル・旅館」が39件、「飲食店」が25件、「アパレル・雑貨・靴小売店」が16件となっています。2月26日に北海道のコロッケ製造業者である北海道三冨屋で初めてコロナ倒産が確認されて以降、増加のペースは早まる一方です。

緊急事態宣言が解除されたとはいえ、現状は経済のV字回復基調に乗るのには程遠く、コロナ倒産はこれからが本番、という見方をする経済アナリストや企業経営者も多いようです。

一方で追い風も

しかし、コロナ渦で逆に業績好調な業種もあります。

株式会社Nintによる「新型コロナウイルスの影響によるEC市場動向」調査によると、楽天・Amazon・Yahooショッピングの3大モールを合計した月次売上は1月、2月、3月の順で増加しており、前年比でも増えています。

また、ITプラットフォーム業界やAI関連、バイオヘルスケアなど先端技術を活用した成長業界は、コロナショックにおいてもそれほど勢いに衰えは見られないようです。

従来からある業界においても、テレワークへの移行をきっかけに業務の大幅な効率化が図られています。既にドワンゴや日立製作所は新型コロナの終息後もテレワークを継続することを発表しており、業務効率化によるオフィスの縮小、移動費の削減などでコストカットに成功し、業績が急速にV字回復する企業も今後、出てくることでしょう。

M&Aは増える?

当社の予想としては、M&Aは今後増えていくものと考えています。実際、売り手からも買い手からも相談は増えている状況です。
新型コロナで大打撃を受けた業界も、逆に追い風になった業界も、いずれもM&Aが加速するポテンシャルがあります。伸びている業界は当然ながら買収による事業拡大ニーズが引き続き旺盛ですし、テレワークをきっかけとする業務効率化に成功した企業が乗り遅れる企業を「食う」構図が鮮明になる可能性もあります。

新型コロナで打撃を受けた業界でも勝ち残っている企業はありますから、もともと収益力がありながらコロナで打撃を受けた企業を安く買う好機、と考えて積極的に動き出すことは十分に考えられるでしょう。

いずれにしても、M&Aによる様々な業界の再編が加速することは間違いがなさそうです。

当社の拠点がある新潟県の三条市に本社をおく会社でも、このほど大きなM&Aがありました。ホームセンターを展開するアークランドサカモトが、同じくホームセンターを展開するLIXILビバの全株式をTOB(株式公開買付)によって取得することを発表したのです。買収価格は1000億円超えと見られます。

このM&A案件に関わった関係者によると、当初手を挙げていた3つのファンドが断念したことにより、最終入札はアークランドサカモトとジョイフル本田という同業同士の一騎打ちだったようです。結果的に時価総額1000億円超のLIXILビバを同じく500億円のアークランドサカモトが買収した結果になりました。

「全く予想外の結果だ」とM&A関係者は不思議だっていると報道されております。なぜ、そんなことが起きたのか。コロナショックによって事業会社の資金需要が急激に増えた結果、ファンドへの融資は後回しになる形で資金調達が難しくなったようです。アークランドサカモトが売上高1126億円であるのに対しLIXILビバが売上高1885億円という「小が大を食う」合併であり、コロナ下における今後のM&A市場を占う象徴的な案件になるかもしれません。同じ新潟の会社としては今後のアークランドサカモトの躍進に注目したいところです。

コロナショックはリーマンショックと違って不測の要因による実経済の停止が不況の要因であり、事態さえ終息すれば経済は急速に回復する、と楽観視する人も多いようです。実際、リーマンショックの際とは違って金融機関の融資姿勢は積極的なので、金融システムがM&A市場を下支えしてくれることは期待してもいいでしょう。

M&Aによってより優良な企業に合併された企業の従業員としては、コロナショックが来て結果的に良かった、と振り返ることになる人も出てくるかもしれません。

まとめ

直近になって当社へ相談に訪れたある企業経営者は、「コロナでうちが潰れることはなさそうだが、激しい変化がしばしば訪れる経営という仕事に疲れてしまった。コロナショックで会社を売却しようという踏ん切りがついた」とおっしゃっていました。

業績がひどく悪化してからでは、M&Aによる売却は困難になってしまいます。M&Aをコンサルティングする当社としても、業績がいいうちに相談していただけると買い手企業の選択肢が広くなり、売り手企業の経営者に大きなメリットを残せる可能性が高くなるので非常に助かります。

手遅れにならないうちに早めに売却を決断してしまうのも、一つの英断と言えるでしょう。

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小川 潤也

株式会社コーポレーション
代表取締役

1975年新潟県新潟市(旧巻町)生まれ。株式会社絆コーポレーション代表取締役社長。大学卒業後、株式会社富士銀行(現・みずほ銀行)入行。法人担当として融資、事業再生、M&Aなどの総合金融サービスを手がける。2004年、医療介護の人材サービスを手がける株式会社ケアスタッフの代表取締役に就任。また銀行勤務時代に培った新規取引先の開拓やM&Aでの経験を生かし、地方都市の後継者不在、事業承継ニーズに応えるべく、株式会社絆コーポレーションを設立。M&Aアドバイザリー事業、スペシャリストの人材紹介事業を展開。著書に『継がない子、残したい親のM&A戦略』(幻冬舎)がある。

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