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2019.08.23

M&Aの極意は「秘すれば、花」。Vol.6

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こんにちは。絆コーポレーションの小川潤也です。

 

複数のM&A仲介会社を吟味する際の注意点

 

「会社を売りたい」と私どもの元へご相談にお見えになった方が、面談後の秘密保持契約の段階でこんな一言を漏らしました。「他社の契約書とフォーマットが違いますね」。

案の定、M&A大手仲介会社にまず相談にいったものの、あまりいい感触でなかったため、いわゆるセカンドオピニオン的に弊社に訪れたと仰います。

実はこうした相談者は少なくありません。場合によってはサードオピニオンというケースもちらほら。

 

複数のM&A仲介会社を吟味し、納得して信頼できるパートナーを選ぶ。この観点では大いに賛成です。いろんなM&A会社を渡り歩く方の理由の多くは「何かちょっと違う」といった直観的な違和感にはじまり、交渉に時間がかかりすぎる、提示された株価に納得がいなかいというものまで、実にさまざまだと思います。

 

ただ、ここで気になることを申しあげねばなりません。

 

大手の仲介会社の場合、独占契約を結ぶところがほとんどです。契約書に記載されているのに見落とし、弊社と取引を進めた段階で違約金を請求されてはじめて気づくというケースがあります。そればかりか、よくよく聞けば、2社、3社に掛け持ちで依頼されていることもあるのです。

 

一日も早く売りたい。その気持ちが湧いてくるのはやむを得ないことですが、M&A仲介が取り扱う情報は不動産売買の物件情報とは違います。多数の仲介会社に情報を開示すればするほど、より早くより多くの顧客接点を獲得できる不動産仲介と違い、いまあなたが開示しようとしている情報は機密情報であることをまず、肝に銘じて頂きたいのです。

 

買い手企業に複数の仲介会社からあなたの企業の情報が届けば届くほど、「この会社は売り急いでいるのだな」と思われ、買い手側に有利な相手だと判断されてしまいます。複数の仲介会社と秘密保持契約を結んでいるという観点から警戒されることもあるでしょう。

そればかりか、会社のブランドや信用を損なう恐れもあるのです。例えば、譲受企業が競合他社であった場合、買う気がなければ、譲渡希望を申し出ている競合のウィークポイントは新たな狙いどころとして活用される可能性もあります。事業内容の分野エリアが限られる業種業界であればなおさらです。

 

情報の選択肢を広げるため、という悪気のない行いがまわりまわって自社の従業員の耳に入るリスクもあるでしょう。社長が会社を売りたがっていることを知ったら、社員の士気が下がることは言うまでもありません。

 

世阿弥の『風姿花伝』に「秘すれば花」という名言がありますが、まさにM&Aの極意と、心得たいものです。

 

引退後のライフビジョンを叶えられる可能性やスキームの吟味

M&Aを扱う大手仲介会社が独占契約を結ぶ理由は先述した情報漏えいのリスクを避けるという目的もあるはずです。売り手の信用情報を担保した上で、複数の譲受希望会社を募り、入札で条件をコントロールしていくのが売り手側にとって賢いやり方だと踏んでいるからです。

それは弊社も同じです。複数のM&A仲介会社を経由した結果、ご納得の上、選んでいただけなのなら、最後まで一緒に併走できる唯一のパートナーでありたいと願います。

 

私がここで、もうひとつアドバイスしたいのは、会社を譲渡するやり方は決してひとつではないということです。

M&A仲介会社を複数掛け持ちされ、最後に当社へお見えになる方の多くは最初の仲介会社に提示された対価に惑わされ、交渉を進めていくうちに「こんなはずではなかった」というケースが少なくないからです。売却後、手元にいくら残るのか、借金がいくら減るのか、従業員の引き継ぎ条件は適切なものであるか、肝心な条件交渉を十分にしないまま相手にとって都合のいい交渉テーブルになっていると気づき、セカンドオピニオンを求めるケースも多々あります。

 

会社がいくらで売れるか。もちろん重要なポイントですが、引退後のライフビジョンを叶えられる可能性やスキームかどうかの吟味はもっと大切です。

 

事業を売って完全に自由になりたいのか、事業は売るが、名前は残したいのか、一部の部門が手放さず、3年くらいは顧問として事業のサポート役にとどまりたいのか。

手前味噌で恐縮ですが、私ども絆コーポレーションは売却後のライフビジョンを一緒に考えることからはじめます。その上で、複数の選択肢を提案させていただきます。まずは一度、お会いしてみませんか。

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